[レポート] データドリブンを生み出すエンジン「エンジニア」の才能を開花する方法〜未踏の地〜データドリブン経営の最新考より
はじめに
5月30日(火)にprimeNumber社が協賛、NewsPicks Brand Design社の主催でセミナー「〜未踏の地〜データドリブン経営の最新考 」が開催されました。
是非ブログにしてシェアしたい内容が満載だったため、ブログでお伝えします。
開催情報はこちら。
今回のセミナーはデータドリブン経営を軸に以下の3つのセッションがありました。
- データドリブン経営の「必要条件」
- データインフラ構築最前線 経営イシューと手を繋ぐには?
- データドリブンを生み出すエンジン「エンジニア」の才能を開花する方法
今回は、データドリブンを生み出すエンジン「エンジニア」の才能を開花する方法のレポートをお送りします。
データインフラ構築最前線 経営イシューと手を繋ぐには?
スピーカー
- Edwin Li 氏(株式会社FLUX 取締役CTO)
データドリブン経営のためにエンジニアの工数を意識的に確保する必要があるか?
- エンジニアの工数の20~30%を空けることを実践している
- スタートアップだとやりたいことややるべきことが多すぎるが、エンジニアの余力を意識的に確保している
- プロダクトがPMFするとユーザーが急増し、エンジニアの稼働も比べものにならなくなる。その前から稼働を100%にしてしまっているとプロダクトの急成長に対応できなくなってしまう
自動化とその効果
スタートアップ企業であるFLUX社がエンジニアの余力を確保しておく手段として取ったのは、作業の自動化。
プロダクト立ち上げ当初はデータパイプラインについてあまり考えていなかったが、データトラフィックの増大によってサービス停止の危機に陥ってしまう。この経験をもとに自動化できる作業の自動化を進める。
- 自動化による工数削減の事例
- 分析のサイクル(改善施策に落とし込むところまで)を自動化
プロダクトの成長段階でどれだけの開発リソースを割くべきかが社内では議論になった。しかし結果的に、100時間~200時間の開発で1週間で5人のエンジニアで5件しか対応できなかったものが100件対応できるようになった。
さらに稼働に余裕ができたことで...
- 新たなインサイトを得る
- 新たな事業が立ち上がる(新たなビジネスアイデアをエンジニアサイドから出すことができるようになった)
- 新たな技術の取得
- サーバーコストの削減につながる
- 優秀なエンジニアの採用につながる!
といいことづくめ。
日々の作業に加えて自動化を進めるのは大変な仕事だったが、自動化をしないままで稼働が埋まり続ける状態で3年も5年も続くと思うと耐えられなかった。自動化して生まれた空き時間に新たな課題を見つけたり、新たな学習をできるようがエンジニアのモチベーションも高まった。
今後のデータ活用の展望
- 次のサービス改善にデータを役立てる
- 生成系AI(ChatGPT)の登場
- 検索エンジンのあり方が変わる
- その時代にどのようにしてユーザーをwebサイトに呼び込むのか
- webサイト内に生成系AIを配置してより精度の高い情報をユーザーに提供する
大量のアクセスデータと、広告・マーケティングのノウハウが社内に溜まっているので、それを今後のサービスや新たなアイディアに活かしたい。
まとめ
エンジニアの工数は、パツパツにせずに余力を持てるようになるとサービスだけでなく、会社にもいいことがあるんですね。
自動化の産みの苦しみは想像も絶するのですが、それによる効率化の成果がものすごいですね。その空いた分を人間は新たな技術のキャッチアップに使用するという好循環が素晴らしいと思いました!